『くしゃみで尿もれ』骨盤底筋体操でお悩み解決!
ここ最近、フィットネスクラブのお客様や、地域の運動サークルに参加の皆さんから『骨盤底筋トレーニング』を正しく教えてほしい。「そのようなクラスを作ってほしい」との声をたくさんいただきます。
2年前から、一般社団法人 幸せな身体づくり協会代表の辻野和美先生のもとで尿もれや骨盤臓器脱の予防・改善に効果があるとされる骨盤底筋体操を学ばせていただいてから、一般の運動教室の中でも尿もれや骨盤臓器脱のことを話す機会が増えました。
そうすると、参加者の方から尿トラブルや、骨盤臓器脱のことについての相談や質問が予想以上に増えてきたのです。
骨盤臓器脱とは、子宮や膀胱、直腸といった臓器が膣から出てくる病気です。骨盤底筋の弱化が大きく影響するようです。
「骨盤底筋」とは、骨盤の一番底にハンモックのようについている筋肉であり、下から内臓を支える役割をしている筋肉です。この筋肉が弱くなると、内臓はどんどん下に下がりやすくなり、尿もれや骨盤臓器脱などの原因にもなります。
「尿もれにも種類がある! その原因は?」
くしゃみをして「どきっ!」としたことはありますか?
縄跳びをして「どきっ」としたことはありますか?
多くの女性が、くしゃみをした時や縄跳びをした時に「尿もれの経験がある」と答えています。
これらは、お腹に圧がかかることによっておこる「服圧性の尿失禁」。
尿もれの種類はいろいろありますが、その代表的なものは・・・
- くしゃみをした時や、大声で笑う時、重たいものを持ち上げる時に「もれる」というのが腹圧性尿失禁。
- トイレの回数が多く、我慢しにくい。尿意を感じてからトイレに行くまでに「もれてしまう」というのが切迫性尿失禁。
- その混合型の混合性尿失禁。
尿もれは成人女性の3人に1人が経験していると言われています。
中でも最も多いのが「腹圧性の尿失禁」。
くしゃみや運動のはずみで起こる「ちょい漏れ」は、骨盤底筋が緩み始めたサインとも言われ、20代から起こることもあり、妊娠、出産によって骨盤底筋にダメージが加わると「ちょい漏れ」が起こる可能性は高くなります。
放っておくと、本格的な尿もれや「骨盤臓器脱」につながる可能性もあるので、症状があれば早めに受診することも重要。
「骨盤臓器脱って何?」
ここでもう一度、骨盤臓器脱についてまとめておきたいと思います。
骨盤臓器脱とは、子宮、膀胱、直腸といった骨盤内の臓器が膣から外に出てくる女性特有の病気です。
これらの臓器は筋肉を中心とする骨盤底筋によって支えられています。
しかし、出産や加齢などによって骨盤底筋が傷んだり、弱くなると臓器が下がりやすくなります。
下がってくる臓器によって、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などと呼びます。
発症率の高い病気ですが、恥ずかしいという思いも強く、受診していない方が多いのが実情のようです。
最近、運動教室の参加者からも尿トラブルに関するお悩みを聴くことが増えてきました。
Aさんは、長年、膀胱炎を繰り返すなどの体調不良に悩まされ、子宮脱と診断されて通院されていたそうです。しかし、なかなか良くならないところ、別の病院を受診し、結局は子宮脱ではなく別の臓器が膣から出ているとのことで手術をされたとのこと・・・。
そこで、骨盤底筋のトレーニングが必要なことを知りました…が、病院ではそのようなトレーニングはじっくりと教えてもらえなかったとのこと。
「尿もれ、骨盤臓器脱予防のための骨盤底筋体操」
尿もれや骨盤臓器脱の予防や改善に効果がある基本の骨盤底筋体操(ケーゲル体操)は道具も使わないので、いつでも・どこでも行っていただける体操です。
①ゆったりとした腹式呼吸を行う。
②息を吐くときにトイレをがまんするようなイメージでまずは肛門辺りをしめ、息を吸いながら肛門辺りの力を緩める。
③慣れてきたら、速くしめたり緩めたり、ゆっくりしめて少し止めてみたり・・・リズムを変えて行ってみる。
*立つ、座る、寝転ぶ、四つ這いなど、いろいろな姿勢で行ってみると良い。
こんなことに気をつけて・・・
日頃の生活の中で、骨盤底筋のダメージを少なくするために・・・
- 排便時や排尿時には息まないようにする
- 排便時は身体を少し前に傾けるような姿勢で行う
- くしゃみや咳が頻繁に出るようであれば早めに治療をする
- 腹筋運動をするときや重たいものを持つときには、骨盤底筋をしめてから行う
運動教室に参加の皆さんとお話しする中で、尿トラブルに関するお悩みは予想以上に多いということがわかりました。
皆さんのお悩み解決につながるように、「骨盤底筋トレーニング」の機会を増やしていこう思っています。
人生の最後まで排尿、排便のコントロールを自分自身が行えるということは、人間の尊厳にかかわる問題です。
一人でも多くの方々が、排尿、排便のコントロールがスムーズに行え、アクティブな生活を送れるようにするために、心に寄り添いながらの指導を心がけたいと思います。
(参考文献:介護予防・健康づくり学会誌)
一般の方々へ・・・レッスンのご案内
★グループレッスン、個別レッスン、ご要望に応じて提供させていただきます。
尿もれ、頻尿、夜間頻尿などの尿トラブルでお悩みの方、治療の第一優先にもなっている「骨盤底筋トレーニング」を試してみませんか?実際にトレーニングを継続された方は・・・
- 「トイレに行く回数が減った」
- 「尿もれがなくなった」
- 「くしゃみをしてももれなくなった」
- 「夜、トイレで目が覚めることが少なくなった」などのお声をいただいています。
まずは、お気軽にご連絡くださいね。
自治体での介護予防事業としてもぜひ導入していただきたいです。
運動指導者の皆さんへ
骨盤底筋のこと、尿もれや骨盤臓器脱のこと、予防、改善の体操などは、「一般社団法人幸せな身体づくり協会」で学ぶことが出来ますよ。
お問い合わせはプロフィールのホームページ、もしくはこちらからお気軽にメッセージをお送りくださいね。