睡眠のお悩みありますか?『睡眠改善で健康づくり』
みなさんは睡眠のお悩みありますか?
実は私、最近・・・睡眠不足なのか?睡眠負債なのか?睡眠障害なのか?と思うことがあり、一度しっかり「睡眠」のことを学んでみたいと思っていました。
それと、運動指導に関わる中で、睡眠に関するお悩み相談を受けることも増えてきました。
例えば・・・
「夜、ふとんに入ってからなかなか眠れない」
「夜、何度も目が覚めて、眠った気がしない」
「朝早く目が覚めて困る」
「日中、とても眠くなる」などなど・・・
睡眠のお悩みを抱えるのは今や5人に1人。高齢者になると3人に1人と言われます。
今回、「一般社団法人 日本睡眠教育機構」の「睡眠健康指導士」講座受講をさせていただき、学んだことを少しずつ皆さんにもお伝えしていきたいと思います。
「世界一睡眠時間の短い国・・・日本!」
睡眠時間の国際比較では、日本人の睡眠時間が最も短く、習慣的に昼寝をとる人の割合も最も少ないようです。
日本人の平均睡眠時間は7時間42分であり、男性は7時間52分、女性は7時間33分、女性の方が13分短くなっています。
年齢層別の睡眠時間では、男女ともに、45~49歳が最も短くなっています。
1960年代には約70%の人が、夜10時に眠っていたのが、2010年には24%減少し、睡眠時間が60分少なくなっているようです。
24時間社会と言われる現代社会、睡眠時間を削って働いている人は少なくないのではないでしょうか?
また、日本の子どもたちを見てみると、学校が終わってから遅くまで塾に通う子、スポーツ活動をする子も多く、子どもの中でも睡眠不足は大きな問題になっています。
私自身も、子育て期は、仕事を片付けようと思ったら、睡眠時間を削るしかない・・・と思い、睡眠時間を削って仕事をやり続けていた時期がありました。
今でもその傾向はあります。・・・どことなく、睡眠は「+α」のもの・・・というか、生活の中の「おまけ」のようなもののように捉えがちなところがあったように思います。
しかし、本来「睡眠」は健康に生きていくためには「必要不可欠」なものという認識を強く持つ必要があるように思います。
「理想的な睡眠時間の目安」
・新生児 14~17時間
・乳児 12~15時間
・幼児 10~13時間
・児童 9~11時間
・思春期 8~10時間
・青年 7~ 9時間
・中年 7~ 9時間
・高齢者 7~ 8時間
「睡眠不足はなぜ悪い?」
皆さんは、睡眠不足になると身体や心にどのような症状が現れますか?
私の場合は・・・「なんとなく疲れがとれない。」「身体がだるい」「日中に眠気がくる」「集中力がなくなる」など、影響が大きいです。
睡眠不足に最も弱いのが「大脳」と言われ、睡眠不足になると、大脳の機能が衰え、誤作動をおこしやすくするようです。それだけでなく、睡眠は、身体の機能を正常に保つためにも必要不可欠です。
実は、日本では、睡眠不足が原因の作業ミスや事故の発生は多く、その社会的損失は年間3兆4千億円とも言われます。
つまり、仕事で考えるなら、しっかり睡眠をとることで、事故やミスが減り、利益もあがるということです。ということは、無駄な時間を費やして働くこともなくなるので、残業も減り、余暇を楽しんだり、身体を休める時間を確保することもできるということです。
「睡眠不足は」・・・空腹感を増進させるストレスホルモン「グレリン」の増加によって肥満になりやすく、生活習慣病の原因にもなることがわかっています。
「睡眠は」・・・心と身体の中枢である「脳」を育て・守り・修復するという大切な役割を果たしています。記憶の向上や運動能力を高めるためにも十分な睡眠時間と質の良い睡眠が必要です。
「睡眠改善のためのコツ」
しっかりと睡眠をとり、脳と身体の疲労回復を高め、日中のパフォーマンスを上げるためには、「睡眠時間の確保」と「睡眠の質を高める」ことの両方が大切です。
忙しい現代人、「やることは山ほどある」という方も少なくないと思います。そこはもう発想の転換で、睡眠時間を削るのではなく、一定の睡眠時間は必要不可欠なので「時間がきたら寝る」という習慣を身につけること。・・・それを続けることによって「日中のパフォーマンスが上がる」と信じて、私もチャレンジし続けようと思います。
★「日中の眠気」には上手に昼寝で対応
日中に眠気を感じたら、15分~20分程度の仮眠をすると、仕事や勉強の効率が上がると言われます。
あまり長く取り過ぎると、深い睡眠に入ってしまい起きるのがしんどくなったり、夜の睡眠に悪影響を及ぼすので注意が必要。
・20歳代は10~15分
・30~40歳代は15~20分
・50~60歳代は30分まで
★夜寝る前には「ゆったり腹式呼吸を」
お布団に入ってから、リラックス効果の高い「腹式呼吸」を行ってみましょう。
鼻から息を吸ってお腹を膨らませる。⇒ 口からゆっくりと息を吐き、お腹まわりを薄くする。(できるだけ吐く息を長くする意識)
★寝る30分前のスマホ・テレビ・パソコンの使用は控えましょう
夜間のスマホやテレビ、パソコン画面の青い光(ブルーライト)は脳が覚醒し、眠りのホルモン「メラトニン」の生成を抑える働きがあります。
夕方以降は部屋の光も赤みのある電球色にし、明るさも控えめにして過ごすのがおすすめ。
・・・ここも発想の転換で、ブルーライトは夜に浴びると悪影響ですが、ブルーライトによる脳の覚醒作用を早朝に利用するとどうでしょうか。
学校や仕事に行く頃には、覚醒作用で脳も目覚め、集中力も高まって良い感じかもしれません。
子どもたちに「夜遅くまでゲームをするのはやめなさい」と言うよりも「どうせするなら、ちょっと早く寝て朝にすると身体にも脳にも良いことばかりだよ」と教えてあげると良いかもしれませんね。
元気な身体と心を保つためには、日の出とともに目覚め、夕暮れと共に休む生活するのが良さそうです。
しかし・・・なかなかそれは難しい現代社会。
健康に関する正しい知識を持って、工夫しながら生活していく力を身につけることが大切です。
「睡眠」について、まだまだお伝えしたいことがありますが、続きはまた次回のブログで・・・。
次回は「シニアの睡眠のお悩み」「睡眠の質を高める食事」についても詳しく綴ってみたいと思います。
井上先生、我々高齢者にとって切実な悩みのお話有難うございました。自分も相当前から睡眠の悩みは持っておりまして、現在は副作用など気になる年齢を通り過ぎましたが睡眠の大切さは痛感していますので、睡眠導入剤を医師の指導の下服用しています。 原因の一つとしてブルーライトの影響は否めませんが、これだけLEDのバックライトディスプレイや照明が多くなれば、致し方無い状況ですので、波長の短い光をカットする眼鏡は、外出時や、パソコン作業には用いて自己防衛を計っています。
また色々ご教授下さい。
越野さん、コメントありがとうございます。ブルーライト対策など睡眠の質を高める対策もさすがですね。睡眠導入剤に抵抗を感じる方もおられるようですが、今回の講座の中でもやはり、眠れないことを放っておくより「眠る」ことが大切であり、睡眠導入剤も適切に使うことの重要性のお話がありました。その他にも、食事や日中の過ごし方、眠る前の過ごし方などいろいろと良い眠りに導く方法もありますので、また次回のブログや、次回の教室の時にも皆さんにお伝えさせていただきたいと思います。